県内公立中の丸刈り校則(熊日新聞2002/9/26)
県内公立中の丸刈り校則(熊日新聞2002/9/26)

県内公立中の丸刈り校則
全104校見直し
「廃止」はゼロ
52校は長髪許可
県教委は3学期以降も調査

 県教委は25日までに、二学期をメドに見直しを促していた県内公立中学の丸刈り校則について、学校側の対応を調査。
丸刈り校則がある百四校すべてで、職員間の協議や校則見直し計画の策定などに着手していることが分かった。
ただ二学期から丸刈り校則を廃止した学校はなかった。
 県教委義務教育課が丸刈り校則を全廃した熊本市を除き、各県教育事務所を通じて8月下旬に聞き取り調査した。
このうち五十二校は長髪を許可、一校がスポーツ刈りまで許可していた。
 丸刈り校則見直しに向けた取り組み(複数回答)では、七十三校が「職員で話し合いをした」と回答。
このほか「今後の丸刈り見直しの計画を策定した」五十三校、「保護者と協議した」四十一校、「丸刈り見直しの検討委を設置、開催した」二十七校。
スポーツ刈も含め、全校が夏休み中に見直し協議に入っていた。
 一方、二学期から丸刈り規定を削除した学校はなく、義務教育課は「夏休み中に決めるより、二学期に入ってから、生徒と一緒に検討する方がいいと判断したためではないか」とはなしている。
 丸刈り校則をめぐっては、田中力男県教育長が「人権侵害につながる」として見直しを要請。
県教委は中学校校長会などを通じて、生徒や保護者の意見を踏まえた地域ぐるみの議論を求めている。
三学期以降も、学校側の対応を定期的に調査する。


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